送られてきた書類にミスがあったり、添付ファイルが間違っていたり。。。そんなときに、英語で、相手に不愉快な思いをさせずに、間違いを上手に指摘する言い方と、間違いを指摘してもらったときのお礼の言い方についてご紹介します。
英語で失礼な間違いの指摘をしていませんか?ビジネスメールで指摘するときのおすすめの言い方はこれ!
英語で間違いを指摘するときに、失礼な言い方をしていませんか?ネイティブは実はカチンときている言い方や、英語で丁寧に間違いを指摘する言い方をご紹介します。
You made a mistakeは失礼?!
間違いを指摘するときに一番タブーな言い方は、「You」を主語にした言い方です。
「You」を主語にすると、間違えた相手を非難するニュアンスがとても強くなるので、ゼッタイに避けてください。
「You made a mistake」のニュアンスは、「あんたが間違えた」という感じで、相手を少し非難する感じになります。こんな風にいわれたら誰だって不愉快ですよね。
ちなみに、日本人によくありがちな間違いですが、相手の間違いを指摘するときには、「間違っている」という意味の形容詞の「wrong」(ロング)(※太字のところにアクセントがきます)を使って、「You are wrong」とは言いません。
「wrong」の「間違っている」という意味は、どちらかというと、「不正解」という意味に近いので、「You are wrong」は、クイズ番組で不正解になったときに使うイメージです。
ビジネスメールでも使える!英語で間違いを指摘する言い方は?
間違いを英語で指摘するときは、「You」を主語にしません。「You」を主語にすると、相手を責めている表現になりますので注意が必要です。
英語での上手な間違いの指摘の仕方は、主語を「It」や「間違い(An error)」にして、動詞は「~のようだ」という意味の「seem」(シーム)や「appear」(アピア)を使います。
こうすることで、直接的な表現を避けてやんわりと「間違っているようです」という言い方をするのが、失礼にあたらない丁寧な英語での指摘の仕方になります。
「間違い」を表す英語として、日本人には「mistake」(ミステイク)のほうがなじみがありますが、間違いを指摘するときには、「意図しない」間違いを意味する「error」(エラー)のほうが、よりやんわりと指摘している印象を相手に与えます。
例文✖ You made some errors in the sales figures.
あなたが売上高を間違えました。
例文〇 Some errors were made in the sales figures.
売上高に間違いがあります。
例文◎ It seems that some errors were made in the sales figures.
売上高に間違いがあるようです。
例文◎のような間違いを指摘するメールを初めて見たときは、「間違いがあるのは分かっているのに、なんて遠回しな言い方をするんだろう?!」と思いましたが、この言い方が、実は、丁寧な言い方だったんですね(苦笑)
さらに、文末に、「どういうわけか」という意味の副詞「somehow」(サムハウ)や、「for some reason」(フォー サム リーズン)をつけて、よりやんわりとしたニュアンスにする言い方もよく使われています。
例文◎
- It appears that some errors were made in the sales figures somehow.
- It seems that some errors were made in the sales figures for some reason.
どういうわけか売上高に間違いがあるようです。
この場合の「どういうわけか」は、「あなたのせいではないと思いますが」というニュアンスで、相手を非難する気持ちがないことを暗に表しています。
決して文字通りに理由がわからなくて、「どういうわけか」と言っているわけではありません笑
この「どういうわけか」は、相手を思いやる気持ちからきているんですね。英語独特の表現なので、知らないと戸惑う日本人も多くいると思います。
間違いを英語で指摘するときは、「直接的な表現を避けて、やんわりと伝える言い方が丁寧な言い方になる」ことを覚えておくことがポイントです。
メールの添付ファイルが間違っているときに英語で指摘するときはどう言うの?ビジネスでも使える言い方はこれ!
メールの添付ファイルが間違っていたり、添付されていなかったことを英語で指摘するときも同じように、直接的な表現は避けてやんわり伝えます。
例文✖ You sent us the wrong attachments.
あなたは間違った添付ファイルを私たちに送りました。
例文〇 I’m afraid the wrong attachments were sent to us.
間違った添付ファイルが送られてきていると思います。
例文◎ It seems that the wrong attachments were sent to us.
間違った添付ファイルが送られてきているようです。
「I’m afraid」は、相手に言いにくいことをうしろにもってきて、「~だと思う」と伝えるときに使います。「afraid」(アフレイド)は、「~ではないかと思う」という意味の形容詞です。
「I’m afraid」を使った言い方だと、「the wrong attachments were sent to us」という事実については確かなことであり、その確かな事実について「~と思う」と伝えているだけなので、やんわり感は「It seems」を使った言い方ほどはありません。
「It seems」を使った言い方は、「the wrong attachments were sent to us」について「~のようです」という言い方をしているので、「間違った添付ファイルが送られてきた」ことに対して「確かではないですが」という意味になり、相手を非難する度合いがかなり薄れたやんわりとした言い方になります。
つまり、一番丁寧な言い方になります。
ご参考までに、添付ファイルもれの場合には、次のようになります。
例文✖ You did not attach the files to your email.
あなたはメールにファイルを添付しませんでした。
例文〇 I’m afraid your email has no attachments.
あなたのメールには添付ファイルが何もなかったと思います。
例文◎
It appears that your email has no attachments for some reason.
あなたのメールにはどういうわけか添付ファイルがなかったようです。
間違いを指摘してくれてありがとうは英語でどう言うの?よくビジネスで使われているスマートな言い方はこれ!
間違いを指摘されたときに、「ありがとう」と伝える表現についても、合わせて簡単に触れておきます。
日本人が思いつくよく使われている言い方は、「指摘する」という意味の動詞句「point out」(ポイント アウト)を使った言い方だと思います。
例文 Thank you for pointing out.
ご指摘ありがとうございます。
うしろに、「間違い」という意味の名詞の「error」(エラー)をつけて、
Thank you for pointing out the error.
間違いのご指摘ありがとうございます。
ということも、もちろんできますが、「ご指摘」といっている時点で、「間違い」を指摘されたことはお互いに分かっているので、省略しても大丈夫です。わざわざ言わないほうがスマートです。
英語独特だなぁと思った表現は、「~に気づく」という意味の他動詞「spot」を使った表現です。
例文 Thank you for spotting.
ご指摘ありがとうございます。
「Thank you for spotting」は、直訳すると、「気づいていただき(spotting)」「ありがとうございます(thank you for)」という意味です。「ご指摘ありがとうございます」の意味でよく使われます。
「spot」は他動詞(※うしろに目的を必要とする動詞)なので、通常であればうしろに目的語を必要としますが、「point out」と同じく、「間違い」を、、、とわざわざ言わずに、省略してよく使われています。
あと、以前のアメリカ人の上司がよく使っていた表現が、「Good catch」(グッド キャッチ)というものです。
直訳すると、「よく(good)」「みつけた(catch)」という意味です。文書などの間違いを見つけることを「good catch」といいますが、なかなか日本人には使えない表現ですよね。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!!