今回は、日本語で普段よく使う「よろしくお願いします」の英語表現についての解説です。
普段、何気なく使っている「よろしくお願いします」はとても便利な言葉ですが、実は、「よろしくお願いします」には直訳できる英語はありません。
驚きですよね笑
ビジネスメールでは特に頻繁に使う表現なだけに、直訳できる英語表現がないと知って困っている人も多いのでは?
でも、安心してください。
日本語の「よろしくお願いします」は、使われる場面、状況ごとに分ければ、英語に直訳できるんです。
日本語の「よろしくお願いします」の意味は?
「よろしくお願いします」の英語表現は、「よろしくお願いします」が日本語でどのような意味で使われているのか考えるとカンタンです。
普段、日本語で何気なく使っている「よろしくお願いします」は、実は、状況別にわけると、次のような意味で使われています。
- 何かお願いや依頼をしたとき
- その場にいない人に伝えるとき
- ビジネスメールなどに添えるとき
- 初対面のとき
- 別れ際
一言「よろしくお願いします」といっても、これだけ色々な場面で使いまわせるなんて「よろしくお願いします」はホントに便利ですよね。
「よろしくお願いします」の英語表現は、これらの状況別にわけると、ピッタリくる表現がみつかります。
英語でよろしくお願いします 頼みごとやお願いごとをするとき
使う英語表現はこれ!
Thanks!(丁寧さ★☆☆)
サンクス
Thank you in advance(丁寧さ★★☆)
サンキュー イン アドゥヴァンス
Your assistance is greatly appreciated(丁寧さ★★★)
ユア アシスタンス イズ グレイトゥリィ アプリーシエイテッドゥ
何か依頼やお願いをした際に使う「よろしくお願いします」は、英語では「ありがとう」という表現を使います。
つまり、頼みごとやお願いごとをしてもらうことが前提なので、してもらった前提で「ありがとう」という表現をすることで「よろしくお願いします」という意味で使われます。
「Thanks」(サンクス)はとてもカジュアルな表現で、日本語では「よろしく!」といったニュアンスになります。
「Thank you in advance」(サンキュー イン アドゥヴァンス)は、直訳すると「あらかじめお礼申し上げます」という意味ですが、依頼をしたときに「よろしくお願いします」という意味で最もビジネスで使われる表現です。
「in advance」は「事前に」「あらかじめ」という意味の副詞です。
普通、「ありがとう」というお礼の言葉は、頼みごとやお願いごとをしてもらってから使うものですが、してくれる前提で先に「ありがとう」と表現することで、日本語の「よろしくお願いします」というニュアンスになります。
「Thank you」のあとに前置詞「for」をつけて、「~をしてくれてありがとう(~よろしくお願いします)」という表現もよく使います。
例文
We would be grateful if you could give us your feed back by next Tuesday.
ウィ ウッドゥ ビー グレイトフル イフ ユー クッドゥ ギヴ アス ユア フィードバック バイ ネクスト チューズデイ
来週火曜日までにご意見をいただけると幸いです。
Thank you very much for your cooperation in advance.
サンキュー ヴェリー マッチ フォー ユア コーポレーション イン アドゥヴァンス
ご協力どうぞよろしくお願いいたします。
「Your assistance is greatly appreciated」(ユア アシスタンス イズ グレイトゥリィ アプリーシエイテッドゥ)は、直訳すると、「あなたの助けは(your assistance)」「とても(greatly)」「感謝されます(is appreciated)」という意味です。
何か頼みごとをしたときに、「どうぞよろしくお願いいたします」の意味でビジネスではよく使われる英語表現です。
英語では、受け身の受動態で表現すると丁寧な表現になります。
英語でよろしくお願いします その場にいない人に伝えるとき よろしくお伝えください
使う英語表現はこれ!
Please say hello to ~ for me(丁寧さ★☆☆)
プリーズ セイ ハロー トゥ ~ フォー ミ―
Please send my regards to ~(丁寧さ★★☆)
プリーズ センド マイ リガーズ トゥ
会社を訪問したけれども担当者に会えなかった場合などに、「よろしくお伝えください」と伝言をするときのフレーズです。
「Please say hello to ~ for me」(プリーズ セイ ハロー トゥ ~ フォー ミ―)は、直訳すると、「~(人)に」「私の代わりに(for me)」「こんにちは(hello)」「と言ってください(please say)」という意味になります。
その場にいない人に「よろしくお伝えてください」という意味で使われます。カジュアルな表現です。
「Please send my regards to ~」(プリーズ センド マイ リガーズ トゥ)は、直訳すると、「私の敬意を(my regards)」「~(人)に」「送ってください(please send)」という意味になります。
この表現も、その場にいない人に「よろしくお伝えてください」という意味になりますが、「Please say hello to~」よりも丁寧な表現になります。
「send」の代わりに「give」(ギヴ)を使って「Please give my regards to~」とすることもできます。
また、「send my regards」にbest を付けて、「Please send my best regards to~」とするとさらに丁寧(丁寧さ★★★)になります。
例文
Tom: Will you please send my best regards to your manager for me?
ウィル ユー プリーズ センドゥ マイ ベストゥ リガーズ トゥ ユア マニジャー フォー ミー
上司によろしくお伝えいただけますか。
Lucy: Sure, will do.
シュア ウィル ドゥ
はい、もちろんです。
英語でよろしくお願いします メール文末やメールの締めで
使う英語表現はこれ!
Thank you in advance for your prompt reply
サンキュー イン アドゥヴァンス フォー ユア プロンプトゥ リプライ
Thank you for your understanding
サンキュー フォー ユア アンダスタンディング
Thank you for all your help/cooperation in advance
サンキュー フォー オール ユア ヘルプ/コーポレーション イン アドゥヴァンス
日本語でもそうですが、ビジネスメールなどのメールの文末で使われる「よろしくお願いします」というフレーズは英語にもあります。このフレーズを使えばきれいにメールの文末が締まるのでぜひ覚えて使ってみてください。
「Thank you in advance for your prompt reply」(サンキュー イン アドゥヴァンス フォー ユア プロンプトゥ リプライ)は、直訳すると、「あなたの迅速なお返事に(for your prompt reply)」「あらかじめ(in advance)」「感謝します(thank you)」という意味です。
相手からの返信が必要な場合などに、メールの文末にこの一文を添えることで日本語の「よろしくお願いします」というニュアンスになります。
例文
Dear Lucy,
ルーシー
We would be grateful if you could send us the monthly report at your earliest convenience.
月次報告をなるべく早くお送りいただけますか。
Thank you in advance for your prompt reply.
よろしくお願いいたします。
Best regards,
敬具
Tom
トム
「Thank you for your understanding」(サンキュー フォー ユア アンダスタンディング)は、直訳すると、「あなたのご理解に(for your understanding)」「感謝します(thank you)」という意味です。
少し無理な要求をした際などに、メールの文末にこの一文を添えると日本語の「よろしくお願いします」というニュアンスになります。
例文
Dear Tom,
トム
We are very sorry to inform you of the late arrival of the ordered products due to the delayed schedule of the flight.
誠に申し訳ありませんが、航空便の遅れにより注文商品の到着が遅れます。
Thank you for your understanding.
よろしくご理解のほどお願いいたします。
Kindest regards,
敬具
Lucy
ルーシー
「Thank you for all your help/cooperation in advance」(サンキュー フォー オール ユア ヘルプ/コーポレーション イン アドゥヴァンス)は、直訳すると、「あなたの助け/ご協力に(for all your help/cooperation)」「あらかじめ(in advance)」「感謝します(thank you)」という意味です。
「your help」や「your cooperation」の前に、「あらゆる」という意味の形容詞「all」(オール)をつけると、「色々」お手伝い/ご協力いただいてというニュアンスになります。
頼みごとやお願いごとをメールでした場合などに文末にこの一文を添えると、日本語の「よろしくお願いします」というニュアンスになります。
例文
Dear Lucy
ルーシー
Could you please make 10 copies of the attached and bring over?
添付を10部印刷して持ってくてくれませんか。
Many thanks for all your help in advance!
よろしく!
Regards,
敬具
Tom
トム
「Thank you」(丁寧さ★★★)の代わりに、例文のように、「Thanks」(丁寧さ★☆☆)、「Many thanks」(丁寧さ★★☆)を使うことも可能です。
日本語の「よろしくお願いします」は、色々な意味があるのでそのまま英訳することはできませんが、お願いや依頼をしたときに「よろしくお願いします」という場合の英語は「Thank you」になることがお分かりになったと思います。
なにか頼みごとをしたときには「Thank you!」と一言付け加えられると、ネイティブっぽくなっていいと思います。
英語でよろしくお願いします 初めて会ったとき はじめまして
使う英語表現はこれ!
Nice to meet you
ナイス トゥ ミーチュー
初対面の人に対して「よろしくお願いします」というときの英語表現は「Nice to meet you」(ナイス トゥ ミーチュー)(※太字のところにアクセントがきます)になります。
中学校で初めて英語を習うときに出てくる表現なので知らない人はいないと思います。
「Nice to meet you」は直訳すると、「あなたに(you)」「お会いできて(to meet)」「嬉しいです(nice)」という意味で、日本語の「よろしくお願いします」という意味で使われます。
「Nice to meet you」は、友達にも、学校の先生など目上の人やビジネスでも使えるオールマイティな表現です。
例文
John: Hello, I’m John Smith. Nice to meet you.
ヘロー アイム ジョン スミス ナイス トゥ ミーチュー
こんにちは。ジョン・スミスです。よろしく。
Lucy: Hi, I’m Lucy Green. Nice to meet you, too.
ハイ アイム ルーシー グリーン ナイス トゥ ミーチュー トゥ
こんにちは。ルーシー・グリーンです。こちらこそ、よろしく。
Lucyの「Nice to meet you」のあとに「too」がついていますが、これは「私も」という意味です。相手に先に「よろしく」と言われた場合、自然につけることができるとネイティブっぽいですね。
英語でよろしくお願いしますの丁寧な英語表現 初めて会ったとき
使う英語表現はこれ!
It’s a pleasure to meet you
イッツ ア プレジャー トゥ ミーチュー
Pleased to meet you
プリーズドゥ トゥ ミーチュー
初対面の人に対して「よろしくお願いします」というときは、「Nice to meet you」のほかに、上記のような丁寧な英語表現もよく使われます。
目上の人やビジネスではこちらの方がよく使われます。
「pleasure」(プレジャー)は、「喜び」「楽しみ」という意味の名詞です。
「It’s a pleasure to meet you」は直訳すると、「あなたに(you)」「お会いできて(to meet)」「嬉しいです(it’s a pleasure)」という意味です。
意味は「Nice to meet you」とまったく同じですね笑
「nice」よりも「pleasure」を使う方が丁寧な印象になります。
「pleasure」の動詞「please」(プリーズ)を使った「Pleased to meet you」もよく使われます。
「please」は、「喜ばせる」という意味の他動詞です。
「Pleased to meet you」は、ちゃんとした文章にすると「I’m pleased to meet you」になります。
そうです。皆さんの苦手?な受け身表現の受動態です。
なので、「Pleased to meet you」は直訳すると、「あなたに(you)」「お会いできて(to meet)」「私は喜ばせられています → 嬉しいです(pleased)」という意味になります。
例文
John: Hello, I’m John Smith. Pleased to meet you.
ヘロー アイム ジョン スミス プリーズドゥ トゥ ミーチュー
こんにちは。ジョン・スミスと申します。よろしくお願いします。
Lucy: Hi, I’m Lucy Green. It’s a pleasure to meet you, too.
ハイ アイム ルーシー グリーン イッツ ア プレジャー トゥ ミーチュー トゥ
こんにちは。ルーシー・グリーンと申します。こちらこそ、よろしくお願いいたします。
英語でよろしくお願いします 別れ際 今後ともよろしく
別れ際の「よろしくお願いします」には、「今後ともよろしくお願いします」というニュアンスがあります。
初めて会った初対面の人との別れ際にいう「よろしくお願いします」と、会議などのビジネスシーンでの別れ際にいう「よろしくお願いします」をご紹介します。
英語でよろしくお願いします 初めて会った人との別れ際
使う英語表現はこれ!
It was nice meeting you
イット ワズ ナイス ミーティング ユー
初めて会ったときに「はじめまして」という意味で使う「よろしくお願いします」の英語表現は、「Nice to meet you」でした。
初めて会った人との別れ際に「今後ともよろしくお願いします」という意味で使う英語表現は「It was nice meeting you」(イット ワズ ナイス ミーティング ユー)になります。
「It was nice meeting you」は直訳すると、「あなたに(you)」「お会いできて(meeting)」「嬉しかったです(it was nice)」という意味です。
「It was」を省略して単に、「Nice meeting you」とだけいう場合もあります。
初対面の人との別れ際に、「お会い出来てよかったです」と伝えることで、日本語の「今後ともよろしくお願いします」といったニュアンスになります。
不定詞(to+動詞の原形)を使うと未来のニュアンスになって、動名詞(動詞の~ing形)を使うと過去のニュアンスになります。
そのため、別れ際では動名詞を使った表現になります。
英語でよろしくお願いしますの丁寧な英語表現 初めて会った人との別れ際
使う英語表現はこれ!
It was a pleasure meeting you
イット ワズ ア プレジャー ミーティング ユー
『英語でよろしくお願いしますの丁寧な英語表現 初めて会ったとき』のところでも解説しましたが、「nice」の代わりに「pleasure」を使うと、ビジネスでも使える丁寧な表現になります。
英語でよろしくお願いします 会議や打ち合わせの別れ際
使う英語表現はこれ!
It was nice meeting with you
イット ワズ ナイス ミーティング ウィズ ユー
Thank you for your time for the meeting
サンキュー フォー ユア タイム フォー ザ ミーティング
I look forward to working with you
アイム ルッキング フォーワード トゥ ワーキング ウィズ ユー
I’m excited to work with you
アイム イクサイティッドゥ トゥ ワーク ウィズ ユー
英語で会議や打ち合わせの別れ際に「よろしくお願いします」というときは、会議時間を割いてくれた感謝やこれから一緒に仕事をすることを楽しみにしている気持ちを伝えます。
「It was nice meeting with you」(イット ワズ ナイス ミーティング ウィズ ユー)は、直訳すると、「あなたと(with you)」「お話できて(meeting)」「嬉しかったです(it was nice)」という意味です。
「話し合いができてよかったです」と相手に感謝を伝えることで、今後ともよろしくお願いしますというニュアンスになります。
ちなみに、「meet」は、「~に会う」という意味の他動詞と「会う」という意味の自動詞があります。「meet」に前置詞「with」がつくと、「話し合うために~に会う」という意味になります。
meetとmeet withの使い方の違いについてはこちらをどうぞ。
「Thank you for your time for the meeting」(サンキュー フォー ユア タイム フォー ザ ミーティング)は、直訳すると、「会議のために(for the meeting)」「お時間をいただき(for your time)」「ありがとうございました(thank you)」という意味です。
「会議のためにお時間をいただきありがとうございました」と相手に感謝を伝えることで、今後ともよろしくお願いしますというニュアンスになります。
「I look forward to working with you」(アイ ルック フォーワード トゥ ワーキング ウィズ ユー)の「look forward to」は、「~を楽しみにする」という意味の動詞句(イディオム)です。
中学で習って覚えている人も多いと思いますが、「look forward to」のうしろには名詞がきます。
例文
I’m looking forward to the party tonight.
アイム ルッキング フォーワード トゥ ザ パーティ トゥナイト
今夜のパーティーを楽しみにしています。
なので、「【~すること】を楽しみにしています」というように、動詞をうしろに持ってくるときは、動詞の名詞形である動名詞(動詞の~ing形)を使います。
例文
I’m looking forward to seeing you at the party tonight.
アイム ルッキング フォーワード トゥ シーイング ユー アット ザ パーティ トゥナイト
今夜のパーティーでお会いできるのを楽しみにしています。
「I look forward to working with you」は、直訳すると、「あなたと(with you)」「お仕事をするの(working)」「を楽しみにしています(I look forward to)」という意味です。
「I look forward to working with you」は、これから一緒に仕事をする人に対して「よろしくお願いします」という意味で使われます。
「I’m excited to work with you」の「excite」(イクサイトゥ)は、「興奮させる」「ワクワクさせる」という意味の他動詞です。
「I’m excited to work with you」は、直訳すると、「あなたと(with you)」「お仕事することができて(to work)」「I’m excited(ワクワクさせられています → ワクワクしています)」という意味です。
「I’m excited to work with you」も、これから一緒に仕事をする人に対して「よろしくお願いします」という意味で使われます。
最後までお読みいただきましてありがとうございました!