今回は、「喜んで~する」を英語でどう言うのかについてご紹介します。
お誘いを受けたときや仕事の依頼があったときに英語で「はい、喜んで!」という場合や、「喜んでします(させていただきます)!」という場合について、実際によく使われている言い方をご紹介します。
英語で「はい、喜んで!」はどう言うの?
英語で「はい、喜んで!」という表現は、実は、20通り近くあります。ネイティブでも、20通りすべての言い方を使っている人はさすがにいません。
実際に、「はい、喜んで!」という意味でよく使われている表現のうち、私の独断と偏見で、スマートだなと思うものをいくつかご紹介します。
Sure(もちろん)
「Sure」(シュア)(※太字がアクセントの位置です。)は、形容詞と副詞があり、形容詞の意味は、「確信している、きっと(~する)」、副詞の意味は、「確かに」になります。
「喜んで!」の意味で使われる場合の「Sure」は副詞で、「もちろん」「承知しました」といった意味になります。
例文
Tom: Would you mind making a copy of this document for me?
この書類のコピーをお願いできますか?
Lucy: Sure!
はい、喜んで!
食事や飲みに誘われたときだけでなく、上司から仕事を依頼されたり、友人にお願いごとをされたときなど、あらゆる状況で使える言い方で、実際に、一番よく使われている表現です。
どのような状況でも使えるので、実際のところは、これ一つ覚えておけば十分です。私もほとんど「Sure」で済ませています笑
Sure thing(もちろん、いいですよ)
「Sure thing」(シュア シング)は、先ほどご紹介した「確実な」という意味の形容詞の「Sure」に、「もの、こと」を表す名詞の「thing」を合わせた表現で、直訳すると、「確実なこと」という意味になります。
会話で使われるときは、「もちろん、いいですよ」という意味で使われます。
「Sure thing」を初めて耳にしたときは、「もちろん(sure)」だけでもいいのに、わざわざ「thing(こと)」をつけて、「もちろんな(sure)」「こと(thing)だよ」なんて、ちょっと気取った面白い表現をするなぁと思いました笑
こちらもあらゆる状況で、「はい、喜んで!」という意味でよく使われています。
例文
Tom: Would you attend the meeting with us, if possible?
できれば会議に一緒に出席してもらえませんか?
Lucy: Sure thing.
はい、喜んで。
お誘いがあったり、お願いごとをされたときに、さらっと「Sure thing!」と言えると、ネイティブっぽくてカッコいいなと思います。
I’d love to(Love to)(喜んで)
「I’d love to」(アイドゥ ラブ トゥ)は、「I would love to」の略で、直訳すると、「ぜひしたい」という意味になります。
なので、「I’d love to」は、お誘いを受けたときに「喜んで!」と伝えるときに使う表現です。お願いごとをされたときには使わない表現です。お願いごとをされて、「ぜひ、したいです!」というのはちょっと違和感がありますよね。
ここで使われている「to」は不定詞(to+動詞の原形)で、「to」以下の動詞は省略されています。
例文
Tom: Would you like to go for a drink after work tonight?
今夜、仕事上がり一杯どうですか?
Lucy: I’d love to.
ぜひ、喜んで。
上の例文の場合、「I’d love to」の「to」以下で省略されている部分は、相手の誘い文句の動詞以下になります。つまり、完全な文章にすると、「I’d love to go for a drink」となります。不定詞には、動詞を省略できる働きがあるんですね。
「I’d love to」は、簡単に、「Love to」(ラブ トゥ)とだけいう場合もあります。
この表現も好んでネイティブに使われていますが、「love」と聞くと、「愛している」のイメージのほうが強くて、私はなんとなく、いまだにこの表現を男性に対して使うのに少し抵抗があります笑
Why not?(いいですね、ぜひ)
「Why not?」(ホワイ ナット)は、直訳すると、「なぜ(why)」「しないの?(not)」という意味です。
「なぜしないの?」→「したほうがいいんじゃない?」→「ぜひしましょう!」という思考過程があって、「なぜしないの?」という表現が、「いいですね、ぜひ」という意味で使われているのだと思います。
なので、「I’d love to」と同じく、お誘いを受けたときに「喜んで!」と伝えるときに使う表現です。
お願いごとをされたときには使わない表現です。お願いごとをされて、「なぜしないの?」というのはちょっと違和感がありますよね。
「I’d love to」と同じく、「Why not?」の「not」以下で省略されている部分は、相手の誘い文句の動詞以下になります。
例文
Tom: Would you like to go for a drink after work tonight?
今夜、仕事上がり一杯どうですか?
Lucy: Why not?
いいですね、ぜひ。
上の例文の場合、「Why not?」を完全な文章にすると、次のようになります。
Why don’t we go for a drink after work tonight?
個人的には、「~しようよ」とお誘いを受けたときには、「I’d love to」よりも、「Why not?」のほうが使いやすいので、よく使っています。
With pleasure(喜んで)
「With pleasure」(ウィズ プレジャー)は、直訳すると、「喜び(pleasure)」「と共に(with)」という意味になります。
なので、この表現は、お誘いを受けたときも、お願いごとをされたときも、どちらの状況でも使います。
先にご紹介した「Sure」や「Sure thing」よりも、少しかしこまった言い方になります。
例文
Tom: Would you like to join us for dinner tonight?
今夜、みんなで食事に行きませんか?
Lucy: With pleasure.
はい、喜んで。
英語で「喜んでする」は「I’m willing to~」じゃない!?
英語で「喜んで~する」という表現は、日本の中学校や高校では、「be動詞+willing to」と習った人がほとんどだと思います。
「be動詞+willing to」は、「条件しだいでは、する意思がある」という意味なので、どちらかというと、基本的にはやりたくないけど、やれと言われればやりますという意味で使われる日本語の「やぶさかではない」に似ています。
つまり、「be動詞+willing to」は、「喜んで~します」とは、ほど遠い真逆の意味です。
例文
I‘m willing to help you with the project.
条件次第では、プロジェクトのお手伝いします。
これでは、返って相手を怒らせてしまいそうですよね笑
英語で「喜んでする」の正しい言い方は?
英語で、「喜んで~する」と言いたいときには、次のような表現を使います。
例文
I’m happy to~ | I’m happy to help you with the project. |
I’m glad to~ | I’m glad to help you with the project. |
I’m pleased to~ | I’m pleased to help you with the project. |
喜んで~する | 喜んでプロジェクトのお手伝いをします。 |
「happy」(ハッピー)、「glad」(グラッド)、「pleased」(プリーズド)は、どれも、「嬉しい」という意味の形容詞です。
「I’m happy / glad / pleased to~」は、直訳すると、「『to』以下のことをすることができて嬉しい」という意味になります。
英語のビジネスメールでも使える「喜んでする」
「喜んで~する」のところでご紹介した「I’m happy to~」、「I’m glad to~」、「I’m pleased to~」の英語表現は、「be動詞」を「would+be動詞」に変えることで、より丁寧な表現になります。
上の例文をそのまま使って、「be動詞」を「would+be動詞」に変えてみます。
例文
I would be happy to~ | I would be happy to help you with the project. |
I would be glad to~ | I would be glad to help you with the project. |
I would be pleased to~ | I would be pleased to help you with the project. |
喜んで~いたします。 | 喜んでプロジェクトのお手伝いをいたします。 |
「I would be pleased to~」は、「喜んでさせていただきます」のニュアンスに近いと思います。
「I would be happy to~」と「I would be glad to~」は、丁寧な表現ですが、どちらかというと、「喜んでいたします」のニュアンスになります。
英語で「喜んでさせていただきます」の言い方はある?
「お願いする」の回でもお話ししましたが、英語には敬語はありませんが、敬語に匹敵する丁寧な言い方があります。
目上の人、初めてメールを送る相手や、上司や取引先といったビジネス関係の人に対しては、丁寧な言い方をしないと失礼にあたります。
「喜んでします」という英語表現にも、「喜んでさせていただきます」という丁寧な表現がもちろんあります。
色々ある表現のうち、よく使われているものをご紹介します。
I would be delighted to~(喜んで~させていただきます)
「delighted」(ディライテッド)は、「喜んでいる」という意味の形容詞です。
例文
I would be delighted to help you with the project.
喜んでプロジェクトのお手伝いをさせていただきます。
I would be more than happy to~(喜んで~させていただきます)
この表現のもとの文章は、先にご紹介した「I’m happy to」(喜んで~する)になります。
そこに、「~を上回る、~どころではない」という意味の「more than」をつけて、「嬉しいどころではない」→「なんの苦も無く」というニュアンスになります。
「I’m more than happy to」でも十分丁寧ですが、さらに、「be動詞」に「would」を加えてさらに丁寧な言い方になったのが、「I would be more than happy to」になります。
もちろん、「happy」をほかの形容詞に変えて使うこともできますが、よく目にするのは、「happy」「pleased」になります。
例文
Tom: We would be grateful if you could join the project with us.
プロジェクトに一緒にご参加いただけると幸いです。
Lucy: I would be more than happy to.
喜んで参加させていただきます。
「I would be more than happy to」の「to」以下は、相手の発言の動詞以下「join the project」が省略されています。
例文
I would be more than pleased to visit your office for the meeting.
お打ち合わせのために、喜んで御社に伺わせていただきます。
いかがですか?
英語にも、丁寧な表現があることが段々お分かりになってきましたか?
特に、ビジネスの現場では、丁寧な英語表現を使わないと失礼にあたりますので、できるだけ丁寧な表現を意識していってみてください。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今後、取り上げて欲しい表現等がありましたら、お問合せフォームからぜひお送りくださいね。