日本人は、英語で日本の住所の書き方、特に、マンションの階数や部屋番号の書き方、郵便番号の順番で迷われることが多いと思いますので、今回は、英語で日本の住所の書き方をまとめました。
最近は海外のショッピングサイトでも簡単にものを買ったりできるようになりました。そんな時「あれ?日本の住所どうやって書くんだった?」って思う時がよくあると思います。
特に海外のサイトで商品を注文するときなど、英語で日本の住所を入力する必要がある際、「city」「street」が、日本の住所のどれに該当するのか?県や市はどこに記入したらいいのか?悩ましい経験をされている方も多いと思います。そこで、英語の住所表記の「ポイント」をここではご紹介します。
英語の住所表記に関する疑問について、英語の塾講師歴約5年、米国系と英国系の法律事務所でパラリーガルとして契約書や法律文書の翻訳を約10年以上担当していたマミーが徹底解説します。
英語住所の書き方!番地や日本の郵便番号の書き方と順番は?
日本の住所の英語表記例と書き方の注意点
〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-11-6-1 Nagata-cho, Chiyoda-ku, Tokyo 100-8914, Japan
引用元:https://www.cao.go.jp/
上記は、日本の内閣府のウェブサイトに表記されている住所です。
以下は、日本の住所を英語で書くときの注意点です。
英語で住所表記するとき「番地」のあとにコンマ「,」は不要
番地のあとに、コンマは必要ありません。内閣府の例でいうと、「1-6-1」のあとにはコンマ「,」はつけないのが一般的です。
どこにコンマが入るのか悩ましいですよね笑
英語で日本の住所を書くときに、コンマがどこに必要か、簡単に覚える方法があります。
コンマの役割を考えれば、すぐに覚えられます。コンマの役割は、「単語や文章を区切って分かりやすくする」です。
なので、数字と英語表記(日本の住所の英語表記)の間にはコンマをつけなくても分かりやすいので、コンマはつけません。
逆に、数字と数字が並ぶときや、英語表記と英語表記が並ぶときは、分かりやすくするためにコンマをつけます。
なので、郵便番号の前後はどちらも英語表記なので、郵便番号の前後はコンマは不要です。
内閣府の住所表記では郵便番号のあとにコンマが入っていますが、つけないのが一般的です。
英語で住所表記するときは改行したらコンマ「,」は不要
内閣府の住所の英語表記は、一文で書くと次のようになります。
1-6-1 Nagata-cho, Chiyoda-ku, Tokyo 100-8914, Japan
コンマの役割は、「単語や文章を区切って分かりやすくする」ので、数字と英語表記の間にコンマはつけないことは上記で説明したとおりです。
なので、住所を改行した場合も、コンマがなくても分かりやすいので、コンマはつけないのが一般的です。
内閣府の住所の英語表記を、千代田区のあとで改行した場合、千代田区のあとのコンマは必要なくなります。
例
1-6-1 Nagata-cho, Chiyoda-ku ←千代田区のあとのコンマ不要
Tokyo 100-8914 Japan
永田町のあとで改行した場合、永田町のあとのコンマは必要なくなります。
例
1-6-1 Nagata-cho ←永田町のあとのコンマ不要
Chiyoda-ku, Tokyo
100-8914 Japan
英語で住所表記するとき「町名」は、ハイフン「-」をつけて小文字
内閣府の住所表記にあるとおり、永田町の英語の住所表記は「Nagata-cho」となります。「cho」は小文字です。
そして、千代田区の英語の住所表記は「Chiyoda-ku」となります。「ku」は小文字で表記します。
英語で住所表記するとき「丁目」は「町名」のあと!
だじゃれのような見出しですが笑、「丁目」を英語の住所表記に入れるときは、「町名」のあとに入れます。
「丁目」は「町名」のあとに入れる!と覚えると覚えやすくなります。
たとえば、東京都庁の住所
〒163-8001 東京都新宿区西新宿2丁目8-1
を英語表記すると、
8-1 Nishi-Shinjuku 2-chome, Shinjuku-ku, Tokyo 163-8001
引用元:http://www.metro.tokyo.jp/
になります。
「丁目」は、アラビア数字「1、2、3、、、」で表記して、うしろにハイフン「-」をつけて、「1-chome」となります。「chome」は小文字です。
ちなみに、「丁目」の住所表記を使わずに住所を書くときは、番地をまとめて最初に書きます。
例
2-8-1 Nishi-Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo 163-8001
〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1
なぜ、「丁目」を入れると「町名」のあとにくる?
「丁目」を入れた住所の場合、「○○町△△丁目」で一つの「町名」と考えるので、「丁目」は「町名」のあとにきます。
そして、「○○町△△丁目」で一区切りと考えて住所の一単位(町名)と考えるので、「○○町△△丁目」の順番は小さい方から入れ替えることなく、そのままの順番で表記します。
「丁目」の前後のコンマはどうなる?
「丁目」を入れて住所を書くときは、「1-chome」のように、数字+英語表記となります。
「丁目」の前にくる「町名」は英語表記なので、「Nishi-Shinjuku 2-chome」となって、コンマがなくても分かりやすいので、「丁目」(つまり、「2-chome」)の前にコンマは不要です。
その代わり、「chome」と英語表記を使うので、そのあとに英語表記される「区」と並ぶと、「Nishi-Shinjuku 2-chome, Shinjuku-ku」(英語表記+英語表記)となって分かりにくくなるので、「chome」のあとにはコンマが必要になります。
英語で住所表記するとき市や都道府県は英訳せずに省略
「市」は英訳すると「City」(シティ)(※太字のところにアクセントがきます)、「都道府県」は英訳すると「Prefecture」(プリーフェクチャー)です。
ただ、市や都道府県を英語で住所表記するときは英訳せずに省略するのが一般的です(英訳してつけても間違いではありません)。
例
愛知県名古屋市中区三の丸三丁目
〇 Sannomaru 3-chome, Nagoya, Aichi
× Sannnomaru 3-chome, Nagoya City, Aichi Prefecture
英語で住所表記するとき郵便番号の順番は都道府県のあと
郵便番号の順番は、都道府県のあとです。
郵便番号の前には都道府県、郵便番号の後には国名を書きます。どちらも英語表記なので、数字で表記する郵便番号とは、コンマがなくても分かりやすいので郵便番号の前後にはコンマは不要です。
ちなみに、「〒」マークは日本でしか使われないマークなので英語表記のときは使いません。番号を表すハッシュマーク「#」は、部屋番号を表すときに使うので、郵便番号の前にはつけません。
例
Tokyo 163-8001 Japan
〒163-8001(日本国)東京都
英語住所の書き方!マンション名、部屋番号の順番と書き方は?
改行するとこんなこんな感じです。
例
#110 Azumino Mansion 1-25-15 Edaminami
Tsuzuki-ku, Yokohama
横浜市都筑区荏田南1-25-15
安曇野マンション110号
マンション名を省略した住所の英語表記
マンション名「安曇野マンション」を省略した場合の英語の住所表記はこうなります。
例
#110, 1-25-15 Edaminami
Tsuzuki-ku, Yokohama
横浜市都筑区荏田南
1-25-15ー110
マンション名を省略した場合、「部屋番号+番地」となって、数字+数字と並ぶので、間にコンマが必要になります。
マンションの「棟」の英語住所の書き方
マンションが複数等あって、たとえば「安曇野マンションA棟」「安曇野マンションB棟」とある場合の住所表記はどうなるでしょう?
「安曇野マンションA棟」を英語表記する場合、日本語の「棟」は、英語では書きません。
「安曇野マンションB棟」で一区切りで考えて、英語では、「安曇野マンションB棟」を一つのマンション名として表記します。
例
#505 Azumino Mansion B
安曇野マンションB棟505号
英語住所の書き方!会社名やビル名の順番と書き方は?
ここがポイント!
会社名は住所の前に書く!
英語で住所の書き方はわかったけど、会社名やビル名の順番や書き方はどうするのか?悩みますよね笑
日本語で住所を表記する場合、会社名は住所の後にきますが、英語で住所表記するときは、会社名は住所の前に書きます。
例
Sumitomo Mitsui Banking Corporation
1-1-2 Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo
東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
株式会社三井住友銀行
英語で住所表記するときは担当者名→役職→特定の部署→会社名の順番
英語で住所表記して、特定の部署の担当者宛に送る場合は、「小さい単位から書く」という原則に戻って、
担当者名 → 役職 → 部署名 → 会社名
の順番で書きます。これも日本語と真逆ですよね笑
例
Mr. Taro Suzuki
Senior Manager, Risk Management
Sumitomo Mitsui Banking Corporation
1-1-2 Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo
東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
株式会社三井住友銀行
危機管理室
室長 鈴木太郎様
上記の英語表記の例では、役職名と部署名を同じ行に書いているので、コンマで区切っています。
会社名の正しい英語表記が決まっている会社の場合、会社のホームページの「会社概要」に書いてありますので、チェックしてみてください。
英語で住所表記するときビル名と階数は、階数+ビル名の順番
会社の場合はワンフロア借りている場合が多いので、住所表記が階数になっていることがよくあります。その場合は、「階数→ビル名」の順番で書きます。
英語の住所表記で階数を書くときは、アルファベットの「F」を使います。「F」は「階」という意味の英語「floor」(フロー)の略字です。略字なので、「F」は大文字で表記します。
例
18F World Trade Center Building
4-1 Hamamatsu-cho 2-chome
Minato-ku, Tokyo
東京都港区浜松町2丁目4-1
世界貿易センタービル18階
英語で住所表記address、city、zip、stateは何を書けばいい?
海外のウェブサイトで住所を入力する必要があるとき、何をどこに入力したらいいか悩みますよね。
ということで、簡単にまとめました。
今回は、横浜市役所の住所を使って解説します。
例
〒231-0017 神奈川県横浜市中区港町1丁目1番地
1-1 Minato-cho, Naka-ku, Yokohama, Kanagwa 231-0017 Japan
英語で住所表記「Address」「Street」欄には「区町村と番地」
「Address」または「Street」には、「市」よりも後の住所「区町村と番地」を入れます。つまり、英語にしたときに、「市」よりも前に書く住所です。
例
Address:1-1 Minato-cho, Naka-ku
Street: 1-1 Minato-cho, Naka-ku
英語で住所表記「City」欄には「市」
「City」は、文字どおり、「市」を書きます。
例
City: Yokohama
英語で住所表記「State」「Province」「Region」欄には「都道府県」
「State」と「Province」は、「州」という意味の英語ですが、「州」は日本の住所の「都道府県」に該当します。「Region」は、「地域」という意味ですが「都道府県」を入力します。
例
State: Kanagawa
Province: Kanagawa
英語で住所表記「zip」「zip code」欄には「郵便番号」
「zip code」は日本の郵便番号に該当します。「code」を省略して「zip」とだけ記載されている場合もあります。
例
Zip: 231-0017
日本の住所は英語では逆に書く!と学校では習いましたが、単純に逆に書くのではなく、
住所の区切りの単位ごとに逆に書くと覚えておくといいですね。